イタみる ~母の腰痛、骨折かも~

監修:公益財団法人 骨粗鬆症財団 理事長 国際骨粗鬆症財団 理事 折茂 肇 先生

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イタみる医院の先生に聞く! 第7回

ドクター・医院紹介
岸川整形外科 / 佐賀県 佐賀市 岸川 陽一 先生(きしかわ よういち)
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「腰痛対策は『適切な姿勢』から」
インタビュー
腰痛の原因にはどういった病気が考えられますか。また、骨粗しょう症だった場合はどういう特徴があるのでしょうか。

腰痛の原因となる病気は年代によって異なります。60歳未満の方だと、いわゆる「ぎっくり腰」など、姿勢によって痛みが変化する非特異的腰痛が圧倒的に多いです。また、下肢痛を伴う場合には、腰椎椎間板ヘルニアの症例が多いようです。60歳以上になると、腰の骨の中を通っている神経が圧迫されることで足がしびれ、長時間の歩行が困難となり座位をとるとまた歩けるという症状(間欠跛行:かんけつはこう)がある腰部脊柱管狭窄症の人が増えてきます。さらに70歳以上の特に女性では、骨粗しょう症が原因で骨折を起こして痛みを訴える方が増えてきます。
骨粗しょう症による骨折が原因で、急性腰痛を訴えて来院される患者さんは、転んで骨折したなど、痛みの原因がはっきりしているものだけでなく、いつ骨折したのかが分からないという方も多く、そういう方は発見が遅れて、骨折した骨がつぶれてしまっている場合も少なくありません。症状の特徴としては、体重がかかるときに痛みが出るので、「寝起きに激しい痛みが出るけれども、起きてしまうとあまり痛くない」という方が多く、この場合は、骨粗しょう症による背骨の骨折を疑います。

背骨の骨折(椎体骨折)があるかどうかを調べる簡単な方法はありますか。

古い骨折も含めて、椎体骨折があるかどうかを外見的に調べる方法として『アームスパン身長差』というものをお勧めします。アームスパンとは、肩の高さで腕を広げたときの指先から指先までの最大の長さです。これは、若いときの身長とほぼ同じ長さですので、若いときの身長を忘れている方でも、その値を推測することができます。アームスパン身長差とは、その長さと現在の身長との差から、若いときからの身長の低下を調べる方法です。そしてその差が5cmの場合は椎体の骨折を疑いX線撮影を勧め、6.7cm以上ある場合はかなり確実に骨折している可能性があります。現在では椎体骨折が1ヵ所でもあれば、骨密度の数値にかかわらず骨粗しょう症の治療を開始することになっていますので、アームスパン身長差でその疑いがある場合はすぐに病院で検査をしてください。この方法は、誰でもできる方法ですのでぜひやってみてください。

骨粗しょう症による背骨の骨折(椎体骨折)は、どのように治療するのですか。

まず、新しい骨折を診断するには、立った時(体重がかかっている:荷重位)と仰向けに寝たとき(体重がかかっていない:非荷重位)の脊椎の状態をX線で比較し、同じ背骨の形に差があるとき、新鮮な骨折と判定します。MRIを撮るとさらに確実に診断できます。骨粗しょう症による脊椎の骨折は、骨折のつぶれ具合がひどいほど、次の骨折が起こる可能性が高くなるという報告があります1)。そのため当院では、新鮮な骨折でつぶれ具合がひどい場合は、入院していただき、ベッドの上で排泄や食事のときに一度も起き上がらない期間を設けて、寝返りなどの運動を奨励し、寝返りしたときの痛みが無くなってから、コルセットを着けて起き上がり、日常生活のリハビリテーションを行うという治療をしています(初期非荷重安静治療)。こうすることで、つぶれた背骨が、よりもとに近い形で固まり(骨癒合)、症状の悪化を最小限にし、治療期間の短縮や骨癒合率を上げることができます2)。患者さんには、パスという治療のスケジュールを事前に説明し、それに沿って治療しますので、不安なく治療を受けていただいています。

1)Delmas PD et al. Bone 33(4), 522-532, 2003
2)岸川陽一. 日本臨床 71(suppl 2), 493-497, 2013
荷重位と非荷重位のX線とMRIを合わせてみると、椎体骨折の新旧が分かります。(89歳女性)① 第12胸椎圧迫骨折は新鮮骨折② 第1腰椎圧迫骨折は比較的新鮮でほぼ骨癒合しつつある骨折③ 第3および4腰椎圧迫骨折は陳旧性骨折
[X線][MRI]
腰痛を抱えながら来院をためらっている方へのメッセージをお願いします。

まずは、ご自身の腰痛が姿勢によって変わるかを見極めてほしいと思います。姿勢によって変わる腰痛を医師の指導なしに薬剤や湿布で治そうとしても症状の改善は望めません。特に、70歳以上で急に起こった腰痛の場合、「強い寝起きの痛み」は椎体骨折の可能性がありますので、整形外科での受診をお勧めします。
当院では、前述しました非特異的腰痛、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症など、いろいろな背骨の病気に対して、『適切な姿勢や運動』の指導をしております。『マッケンジー法』という姿勢や運動の評価法をもとに治療をしています。日本ではまだあまり知られていませんが、当院では投薬と並行して行うことで非常に高い成果を挙げています。

*マッケンジー法:1950年代から、ニュージーランドの理学療法士であるロビン・マッケンジー(1931〜2013)が考案し発展させてきた姿勢や運動の評価法。その評価により、患者さん一人一人に合った姿勢や運動を導き出し、自分で行うシンプルなエクササイズと姿勢コントロールにより疼痛やしびれを改善し、生活の質の向上を目指す。我が国では、2002年に世界25番目の支部として日本支部が設立されている。
http://www.mdt-japan.jp/
病院データ
病 院 名 岸川整形外科
郵便番号 〒840-0027
住 所 佐賀県佐賀市本庄町本庄862-1
電話番号 0952-25-1351
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